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平和の願い世界に届け 記念公園などで催し


ジャンボ折り鶴作り 祈りのオブジェつるしアピール

 
ジャンボ折り鶴を折る家族連れ(広島市まちづくり市民交流プラザで)

 原爆忌を前に、広島市中区の平和記念公園などで三十一日、原爆犠牲者の慰霊と世界平和の願いを込めたアートパフォーマンスやジャンボ折り鶴づくりが行われ、親子連れや学生らが制作に取り組んだ。

 ジャンボ折り鶴作りは市民グループ「ワールド・ピース・ヒロシマ」(前島修代表)が主催した。「八月六日の平和記念式典に参加できない人の願いを鶴にして届けたい」と二〇〇二年に始めて三回目。台風10号のため、午後から会場を同公園から中区の市まちづくり市民交流プラザに移して行われた。

 今年は市内の老人ホームや学校から「恒久平和を」「戦争反対」などの約千三百枚のメッセージが寄せられ、六十四枚ずつ張り合わせて一メートル四方の紙にし、親子連れらが折り鶴のつがい十組を完成させた。鶴は式典会場で展示される。

 家族三人で参加した同市立神崎小五年西村友希さん(10)は「世界中の人が仲良くし、戦争のない世界に」と願っていた。

【祈りのオブジェつるしアピール】

 
「祈りのオブジェ」を展示する参加者たち(平和記念公園で)

 合掌した手のひらで石こうをかたどった「祈りのオブジェ」で表現するアートイベント「ホワイトプロジェクト」は同公園内の「平和の灯」北側であり、「戦争反対」「世界平和」といったメッセージが書き込まれた三百四十七個のオブジェを約三十人が釣り糸でつるしてアピールした。

 同市南区の広島芸術専門学校(大橋啓一校長)の教員や学生が中心となり、毎年原爆忌の前にメッセージを書き込んだ白いリボンや布を展示するパフォーマンスを行ってきた。四回目の今年は「参加者の体を使った表現」をテーマに市内の小中学生も参加し、大小様々なオブジェが集まった。

 同市安佐南区緑井五の会社員小田真紀さん(26)は「オブジェに形を変えたヒロシマの思いが世界に届いてほしい」と話していた。

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