Countdown for World Peace in Hiroshima

世界平和のためのカウントダウン

 

<発案者からのメッセージ>

 人類は世紀末の不安から解放されて、ようやく今年、穏やかに新世紀を迎えました。世界平和を信じて二十一世紀を歩み始めていたはずなのに、米同時多発テロ事件の発生をきっかけに緊迫したムードが世界中を一気に覆ってしまいました。そして今も、その状態が続いています。
 このイベントが企画されるまでに、『ひろしまパートナーシップ』の発足と、福見有花(ふくみ・ゆか)さん、鉢呂峻市(はちろ・しゅんいち)さんとの出会いがありました。
 職業を超えた個人の立場で、広島の元気づくりに貢献していこう、とスタートした『ひろしまパートナーシップ』に参加したことで、“何かやらなければ…”という今までの<焦り>が“何かができる”という<根拠のない自信>に変わっていきました。
 福見さんに誘われて、鉢呂さんの経営する「HACHIROBAR AND CAFE」に初めて訪れたときのことです。広島の地域活性化について話を持ち出したとき、広島でもカウントダウンをやるべきだ、と鉢呂さんが静かながらも力強い言葉でおっしゃいました。
 その頃は、秋葉忠利広島市長が米ブッシュ大統領とジュリアーニ・ニューヨーク市長に平和的解決のため、国際刑事組織を広島市に創設することを提案する書簡を送られた直後だったので、「2002年を迎える前に国際平和文化都市・広島で全世界へ向けて世界平和のためのカウントダウンをしてみては?」と返したのです。

 私は、土木技術者、すなわち、「市民のための技術者」です。建設コンサルタント会社に勤務しており、市民の豊かな暮らしを追求しながら地域の活性化に貢献しています。
 現在、建設市場は規模縮小へと向かう傾向にありますが、決して、市民技術者の役割が終わったわけではありません。いまは、業務が「ハード」から「ソフト」へと移行している時期である、と捉えています。従来の土木技術者の役割が徐々に変化してきている、と言えます。
 今までは、橋を架け、道路を造る、といった目に見える形でのハード事業が街づくりの主流でした。しかしながら、これからは、地域活性化のためのイベントをプロデュースしていく、といったソフト事業にもウエイトが置かれてくるようになるでしょう。つまり、二十一世紀は、“目に見えない物も創っていく”のが土木技術者の役割である、と、私は想っているのです。
 この地域に住む人々が、広島に暮らしていて本当に良かった、と心から思える<瞬間>をどれだけ創り上げていくことができるのか、ということを「命題」として取り組んで参ります。
 市民参加によって『Countdown for World Peace in Hiroshima』は、広島のビッグイベントに育てていけるものと信じて疑いません。

20011122日(木) Countdown for World Peace in Hiroshima
               プロデューサー 前島 修(まえしま・おさむ)


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