平和の鐘、世界に響け 平和記念公園で12・8集会 '04/12/9

 ▽真珠湾攻撃から63年

 原爆投下につながる太平洋戦争の発端となった真珠湾攻撃から六十三年目の八日、広島市中区の平和記念公園で「平和の鐘」を突く祈念集会「ピースベル・ハーモニー」があった。市民や修学旅行生たち約十人が鐘の音に平和への祈りを込めた。

 市民団体「ワールド・ピース・ヒロシマ」が三年前に始めた。戦場や原爆で亡くなった人々に黙とうをささげ、一人ずつ鐘を響かせた。

 三年前に沖縄から移り住み、初めて参加した会社員比嘉景勝さん(35)=中区=は「被爆の悲劇がなぜ起きたのか、あらためて歴史に学びたい」と真剣な面持ちだった。

 同団体は大みそかの午前十一時から、原爆ドーム対岸の元安川右岸で、原爆死没者のための慰霊コンサートも開く。前島修代表(31)=南区=は「来年は被爆六十周年。市民参加型の催しを打ち、世界に向けて平和を発信したい」と話していた。

【写真説明】参加者一人ずつが思いを込め、「平和の鐘」を突いた「ピースベル・ハーモニー」