「平和の鐘」鳴らす



真珠湾攻撃から62年

 
「平和の鐘」を鳴らす修学旅行生(広島市中区の平和記念公園で)

 真珠湾攻撃から六十二年を迎えた八日、広島市中区の平和記念公園内の「平和の鐘」を鳴らすイベント「ピースベル・ハーモニー」があり、主催の市民団体「ワールド・ピース・ヒロシマ」(前島修代表)のメンバーら計約二十人が参加して、戦争のない世界の実現を祈った。

 六十年目の二年前に始め三回目。正午から、同団体メンバー五人が手を合わせて鐘を打ち鳴らし、通りがかった市民や修学旅行生ら十五人も飛び入り参加した。

 九日に閣議決定される予定のイラクへの自衛隊派遣について、前島代表(30)は「真珠湾は原爆投下のきっかけになった。首相はヒロシマの思いを受け止め、派遣にこだわらず、日本に何ができるかを考えて」と訴え、修学旅行生の福岡県久留米市立明星中二年角絵里加さん(14)は「派遣したら、多くの犠牲者が出るのでは」と心配していた。

 同団体は二〇〇一年九月の米同時テロを機に同年十月に結成。原爆忌前に小学生らにジャンボ折り鶴を作ってもらう企画などをしている。

 一方、近くの広島平和記念資料館では同日夕、県原水禁など四団体が「12・8不戦の誓いヒロシマ集会」を開き、約二百人が派遣反対のアピール文を採択。九日午前に首相官邸にファクスで送る。