(にっ)(てん)(すい)(しゅ)


師走(しわす)に入ってから、一段と気忙(きぜわ)しさが増してきた観がある。

こんな時こそ listening to my favorite music

心の健康を保つための、最も手軽で、なおかつ効果的なオアシス。。。

 

あまりに気持ちが良すぎて深い眠りに吸い込まれてしまう音楽や、

魂に働きかけ、心を揺さぶり続ける音楽など様々だが、

今は、心のどこかで、来年に向けての視界が開けるような音楽を求めている気配がある。

 

そんな中、長渕剛 YAMATO』に出合った。

映画『男たちの大和/YAMATO』に合わせて発売されたようだ。

角川春樹氏とのコラボレートによるプレミアムセレクションが税込3,980円。

と、かなりのお買い得品である。

 

眠りに就く前の時間帯、このアルバムの収録曲 『昭 に聞き入っている。

それは決まって、日付が変わる少し前であるから不思議なものだ。

 

スローなテンポに載せて淡々と真実を述べている。

 

「とうとう昭和の歴史が終わった」 のではない。

 

ある時代が去り、新しい季節へと巡っていく  <無常>  を説いている。

何物も逆らう事の出来ない  <偉大なる力 ・ 畏敬の念>  を示している。

 

(にっ)(てん)(すい)(しゅ)の境地だ。

 

 

    傷つけば傷つくほど 優しくなれた

    貧しさは 大きな力になり

    意気地のなさは 勇気に変わる

    ひねた瞳は 真実を欲しがる

 

    真実は とてつもなく激しかった

    愛せば愛すほど 苦しくなる

    はかなさが美しいから

    死にたくても また歩いた

 

         俺はいま 真夜中の湾岸をとばしている

         カーラジオ消して 受話器を耳にかたむける

         進路は東へと お前の声を聞きながら走る

         とうとう昭和の歴史が終わった

 

    悲しめば悲しむほど 想いやれた

    悔しさは 大きな力になり

    力はいつしか (うた)になる

    許せないのは 自分となる

 

         俺はいま 受話器を静かに置いた

         あゝ吹きすさぶ 強く冷たい風に抱かれたい

         夜明け前の街が 確かに動き始めてる

         とうとう 昭和の歴史が終わった

 

         夜明け前の街が 確かに動き始めてる

         とうとう 昭和の歴史が終わった

 

 

年の瀬に、過ぎ行く被爆六十周年を回顧すると同時に、新しい時代の到来を予感している。

 

 

平成172005)年12月    前 島  修

 

 


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