宇宙のハーモニー
 
 平和の鐘の()に込めた祈り

        
               
今年一年、(こと)に33日に広島市長選挙への出馬を社会的に表明してからのこと
私は、必要に迫られて“首長に求められる資質とは何か”といったことや
 “自分が広島市長に為るということの意味について”随分想いを巡らしてきました。
思索の途上ではありましたが、ひとつの節目として33歳を迎えた日に綴ったのが
『いま ピースフル・スタンダードを広島から 平和都市国家 平安社会実現の街への選択』
でした。

128日は65年前(昭和161941)年)に日本軍が真珠湾攻撃を開始した日で、
この日の出来事が原因となり、昭和201945)年86日の広島への原子爆弾投下
という人類史上最悪の結果をもたらしたのです。
この人類の教訓を後世に伝える <歴史鏡の手段> が『ピースベル・ハーモニー』です。

今日、陰暦1018日正午(満潮1201)は、
ワールド・ピース・ヒロシマにとっても記念すべき日で、
5年前(平成132001)年1018日)の発足時のことやファースト・ピースアクション
の事が想い起こされてきますが、
さらなるご縁が、お釈迦さまが悟りを(ひら)かれた日であることです。

「平和の鐘」に刻まれている“自己を知れ”というメッセージも紐解きながら、
誕生日以後の思索を描き、33歳の決意を新たにしたいと思います。
合わせて48日のお釈迦さまの誕生日に、
釈迦のごとく広島市長の誕生と成ることを祈念します。

              

当初、来年24日が有力視されていた広島市長選挙も
思いの(ほか)「90日特例」の適用によって、
春の統一地方選挙として48日に実施されることになりました。
つくづく物事は人智を超えて運ばれていくものだなあ、と感慨深く受け止めた次第です。

実はここに、21世紀の政治に人類が歩を進めていくうえで大事なヒントが隠されています。

時代を正確に読み解き、さらには新しい時代を切り拓いていくには
 “人類の力だけでは及ばない”ことを認めることから始める必要があるのです。
このことの説明は、
我々が、いくら電子(コン)計算機(ピューター)を駆使して
(はる)かに精度の高い数値を(はじ)き出しながら物事を予測してみても、
そのようにならない現実を引き合いに出すだけで充分だと思います。
明日の天気すら当てることができない人類を認め、
そこから(すべ)てを軌道修正していかなくてはなりません。

このことは、「六星占術」や「スピリチャルな世界」に
数年前から多くの関心が集まっている現象を時代認識とすることでも明らかです。

話をさらに進めてみますと、
“予測も(ことごと)(はず)れ、思い通りにならないのが世の常”
との <人生観> は過去のものになります。
なぜなら、
 “視点を変えて観る”だけで物事がスムーズに流れ出すことを私達は既に知っている
からです。
量子論に基づく <宇宙観> に従い、
量子力学に基づく愛の政治を平安社会実現のために実践すべき(とき)に来ているのです。


まず、以下のことをご確認ください。

  私は父と母によって創造された。
  私の中には「父の視点」と「母の視点」と「私の視点」が潜在している。
  私は<三位一体>の存在である。

  第一の視点を「私の視点」とし、“主義主張の視点”と呼ぶ。

  第二の視点は「父の視点」と「母の視点」で「親の視点」。つまり“相手の視点”である。

  第三の視点は「家族の視点」。

  第四の視点は「家族を観察する視点」である。


世界から自分を知的に切り離してみるという行為そのものが
観察されている世界そのものを変化させます。
 “視点を変えて観る”行為によって我々の意識が変わり、
その結果“世界が変わる”ことは量子論として実証済です。

知的に宇宙から地球を眺める行為から誘発される“平和を想う” Imagine 運動を
『ピースベル・ハーモニー』によって、地球規模で共有し、
世界平和意識の高揚に繋げていくことは科学的にも平安社会実現に貢献しているのです。

ここで、「第四の視点」から現代社会を考察してみますと、
現代社会が抱える問題の多くが“主義主張の視点”に起因して発生しており、
著しく社会性が欠如した結果であることが確認できます。
現行の政治にしてみても、各党による主義主張の政治であり、
平安社会実現に導くための政治ではないことが明白
です。
現代社会は“()()”に毒されています。
視点を変えて観た後に、物事をスムーズに運ぶためには
「我己」を退治しなければなりません。
我己とは自我(じが)を形成している一部分で、
自我から我己を完全に無くせば、自己(じこ)だけが残ります。
“自己は <三位一体> から始まる存在である” ことを一人ひとりが再確認して、
第三者として外側から観察してみるという「第四の視点」を意識的に有することで
我己を消滅させることができます。
そのことが社会性を回復させる唯一の手段であることを社会的に認識すべき(とき)です。

このように、第四の視点を有すれば、
問題解決のために何をすれば良いかが観えてきて新たな意識と結び付いてきます。
「第五の視点」です。
第五の視点は
“問題を解決しようとする意識”と“問題を悪化させようとする意識”とに分かれる
「物語の視点」であり、「神の視点」、「悪魔の視点」で区別されます。

さて、この世は物語です。(すべ)ては約137億年前の大爆発(ビッグバン)「宇宙創成」に始まりました。
人類が立ち返らなければならないのは「原点」ではなく「原初」です。
自己(フラク)相似(タル)において、
自らの誕生の記憶がないことと、宇宙誕生が解明できないこととは本質的に同じです。
Who are you?  あなたは誰ですか?”との問いに対して、
通常、私達は氏名で答えにしますが、この回答は解答ではありません。
名前が命名される以前の状態、それこそ“名の前の状態”が「原初」であり、
宇宙創成で言えば「ビッグバン(the Big Bang)」前の「インフレーション(inflation)宇宙」
に立ち返らなければ解答は判りません。
“名の前の状態”の解答を敢えて名で表現するなら“起源意識”になります。
私達は“起源意識=()()()”なのです。起源意識として大いなる宇宙と常に一体です。
“宇宙とは意識そのもの”といっても過言ではありません。
137億年前の大爆発(ビッグバン)によって自ら(・・)(=()()()()分かれた(・・・・)存在(・・)としての自分は、
()()()の分身としての(わたくし)=自分=宇宙なのです。
私とあなたの差が無くなる“差取り=悟り”による <融合=()()()の完成> が
人類の目指す平和であり、世界平和とは地球全体が悟る=融合することです。
起源意識は宇宙を創造する前の“宇宙の源泉”ですから、
「起源意識Ω(オメガ)」が「自己α(アルファ)=宇宙=意識」を、
それこそシャボン玉のように次々と生み出し、
それぞれが再び「起源意識Ω(オメガ)」に戻るサイクルが
「意識の無限活動∞」(無量寿)として表現されるのです。生死、輪廻転生の仕組みです。

御判りのように「第六の視点」がこの世には存在します。
生殺与奪(せいさつよだつ)(けん)>を有する「第六の視点」を学術的に証明していく学問が
「インテリジェント・デザイン論」
です。
欧米では白熱した論争が繰り広げられている事実を観て、
日本も国際社会における世論形成に積極的に参画していくべきです。

116万人の首長、広島市長に為るということは、
116万人にとっての「神的存在」に為ることであり、文字通り<神的存在>なのです。
神的存在は「第五の視点」を有する、所詮、神的(・・)存在であることを(わきま)え、
「第六の視点」による天地自然の法則に従う方法で
人類に幸福をもたらす平安社会の実現を目指さなければならないのです。
政治家は小説家以上に「物語の視点」が必要とされる存在なのであり、
誰かをお金で広島県知事に据えるという次元のものではありません。

どういった社会を選択すれば116万人の生活が保障されるかを真剣に問い、
そのシナリオを具現化させなければならない使命を負っているのです。

私、前島修(まえしま おさむ)はプロファイルで、
測量家として天体の運行に合わせ、“日を読みながら”暮らしている、と記していますが、
暦の物理的意味を正しく理解することも、
時代を正確に読み解いていくことと密接に関わっており、
物事の判断に活かされる必要があります。

冬が来ることを事前に知ったならば、
いつ頃来るのか、寒さの度合いはどうか、
全員が飢えることなく冬を越すための冬支度として何を始めなければならないのか、
を即座に判断しての政策を展開する存在となります。
その備えと解決策こそが腕の見せどころであり、政治のすべてです。
政治はフィクションではありませんから、
決して人の命が軽く扱われる社会であってはならないのです。
「悪魔の視点」を有した存在が首長に為った場合、
しかも国際社会に多大なる影響力を持つ存在に為った場合、
 “悪魔の物語”が現実と化します。

「神的存在」か「悪魔的存在」かを、有権者は事前に見抜かなければならないのです。
悪魔的存在によって今日の死が現実のものになっているのですから。

周知のとおり、日本は冬の時代に突入しています。
来年、2007年から始まる団塊の世代の一斉大量退職により、
その寒さは一段と厳しくなり、長い冬を予感させます。
私は、いまある日本の経済格差議論を
国民の声として真摯に受け止める社会に留まるのではなく、
それをさらに推し進めて新たな社会体制づくりのテコ(・・)にするべき(とき)と認めています。
富裕層と貧困層の開きよりも貧困層がどのくらい増えて、
どんな暮らしを強いられるようになっているかに焦点をあて、
貧困層のうち多重債務者に陥ってしまった人々の数を統計的に把握し、
彼らを救済する方策を示す必要があります。
つまり、将来に対する不安を何よりも優先して取り除くことで
経済的起因から生じる自殺者に歯止めをかけるべきなのです。
高齢の単身者、母子家庭、若年で正社員になれないフリーターなどの生活弱者に対しては、
労働力の提供によって
持続可能な安定した生活が営める社会システムを整えていくべきです。

組織は単なる体制 formation であってはなりません。
体制づくろうとするformとしての手段でなくてはなりません。
要するに組織の中にある意識という意味での information が重要なのです。
Information を情報として扱うのではなく、<意識>と捉えるところがポイントです。

“意識が変われば組織は変わる”のです。

情報化社会において、
情報を「Information(意識)」と「Exformation(外部情報)」とに識別した社会の中で、
()多志(たし)=平和への意志”が完成されていく物語を描いていきたいと存じます。

時代は私達一人ひとりの意識によって創られていくのですから。


 

       平成182006)年128日正午

              平和記念公園「平和の鐘」にて   前 島  修




「量子論」についての詳細は『Newton 2006 7月号』
  
「インフレーション宇宙論」についての詳細は『Newton 200612月号』
  
「起源意識」についての詳細は
  『「世界平和の創り方」講座』
  
『絶対平和論:“起源意識”の(くに)づくり Making of Uni-Earth    語版PDF形式  
  をご参照ください。
  
その他の参考図書として『地球の掟 -文明と環境のバランスを求めて-
                        
著者 アル・ゴア 訳者 小杉 隆 発行所 ダイヤモンド社 1992年刊
  
を挙げておきます。


 
世界平和のためのカウントダウン
   時空を超えての祈り 愛の世界の扉を開くために
平成182006)年大晦日 日付が変わる前に
 

 


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